記事内に商品プロモーションを含む場合があります
解体工事を行っていると、様々な追加費用(見積項目以外の項目)が発生します。
すべての工事で追加費用が掛かるわけではないです。
稀なケースです。
ただ、可能性が0ではないので用心は必要です。
追加費用の中で、特に発生すると厄介なものがアスベストです。
アスベストは、人体に悪影響を及ぼす可能性があるもので、適切な処分の仕方もあるので費用が大きくなりやすいです。
アスベストにも種類があり、危険性によって3段階に分かれています。
一番危険性が高いアスベストの種類が発覚した場合は、200万くらいから500万くらいの追加費用になることもあります。
ここでは、解体業者歴10年以上で資格保持者のMr.キングが解体工事の追加費用で倍の費用になる可能性あり!?アスベストが出た時の追加費用。
について詳しくご紹介します(^^♪
詳しくはプロフィール▽
私が取得しているアスベストに関する資格はこちら▼

アスベストの危険性について
アスベストは、微細な繊維状の構造が特徴で、空気中に飛散しやすいため、その吸引による健康リスクが非常に高い物質として認識されています。
アスベストが人体に与える影響には、以下の疾患が含まれます。
- 石綿肺(じん肺): アスベストを長期間にわたり吸引することにより、肺が線維化する病気で、通常は数十年の潜伏期間を経て発症します。
- 肺がん: アスベストによる肺がんのリスクは特に高く、喫煙者が共に曝露される場合、そのリスクは飛躍的に増加します。この疾患は、アスベストに曝露されてから一般的に15年から40年の潜伏期間を持ちます。
- 悪性中皮腫: 胸膜や腹膜に発生する非常に悪性な腫瘍で、アスベスト曝露に直接関連していることが知られています。この疾患の潜伏期間は一般的に20年から50年とされています。
アスベストは1970年代から使用が制限され、2006年には全面的に禁止されましたが、古い建物や製品の中にはまだアスベストが使用されていることがあります。
これが潜在的な健康リスクを孕んでいます。
アスベストの危険性はその繊維が非常に細く、肺の奥深くまで入り込みやすいことが一因です。
また、体内での溶解・分解が困難なため、吸引した繊維は長期間肺に留まり、組織に損傷を与え、最終的に重篤な健康被害を引き起こすことがあります。
他に、アスベストは発がん性物質としても知られており、特に肺がんと悪性中皮腫のリスクが高まります。このリスクは曝露量と年数に比例し、特に高濃度での長期曝露が最も危険です。
さらに、アスベストに関連する疾患は曝露から発症するまでに非常に長い潜伏期間があり、これが診断を難しくしています。悪性中皮腫の潜伏期間は特に長く、時には35年にも達することがあります。

アスベストレベルの概要
- レベル1: 特に危険な石綿含有吹付け材が含まれ、発じん性が著しく高いです。これは非常に細かい繊維が飛散しやすく、特に1975年以前に建設された建物で一般的に見られます。

- レベル2: 石綿含有保温材や断熱材が含まれ、発じん性は高いものの、レベル1に比べると少し低下します。これにはボイラーの保温材や、煙突用断熱材が該当します。

- レベル3: 発じん性は比較的低いですが、依然として注意が必要です。スレートボードや成形板などが含まれ、これらは比較的リスクが少ないですが、解体作業時には飛散の可能性があるため、慎重に扱う必要があります。

また、アスベストの取り扱い時には、建材の特性に応じた適切な対策が求められます。
例えば、レベル1のアスベストの場合は、特別な防護具や飛散防止対策が必要です。
対して、レベル3の場合は、より簡易的な保護具で対応可能なケースもありますが、やはり十分な確認と慎重な作業が求められることに変わりはありません
アスベストの撤去費用
アスベストの撤去費用は種類によって大きく変わります。
また、アスベストが入っている可能性がある建材は多岐にわたり、建材の種類がかなり多いので代表的な物だけ紹介します。

『スレート屋根材』
解体工事に関連するアスベストの種類で一番多いケースが『スレート屋根材』です。
これは、木造住宅の屋根材に多いです。
『スレート屋根材』でもアスベストが入っていない可能性もありますが、アスベストの有無を確認するためには検体検査が必要です。
検体検査にも費用が掛かり、3万から5万くらい掛かります。
『スレート屋根材』にアスベストがはいっていると、10万くらい解体費が変わりますが、5万の検体費用を掛けて10万くらいの費用しか安くならないです。
検体検査に費用を掛けて有無を確認するメリットが薄いので、ほとんどの場合『みなし』検体検査をせずにアスベストが入っていると同等の撤去・処分方法で解体します。
解体業者に木造住宅の解体工事費用の見積もり依頼をすると、外見で『スレート屋根材』が判断付くので、最初から見積もりに反映されている場合がほとんどです。
『外壁材』
最近にアスベストに関する法律の法改正がありました。
内容はすべての解体する建物はアスベストの使用の有無を確認しなければならない。
となりました。
そこで、今まではスルーされていた建材も注目されるようになりました。
一番影響があった建材が『外壁材』です。
『外壁材』の下地材や塗料にアスベストが練りこまれている可能性がありました。
木造建物や鉄骨造建物で『外壁材』にアスベストが入っていると30坪の建物で約60万くらい費用が変わります。RC造建物(鉄筋コンクリート造)では30坪で120万くらい変わります。
アスベストが入っている確率は、経験での正確な確率ではないですが、おおよそ15パーセントくらいです。
『吹き付け材』
アスベストが入っていた時の費用で一番高額になるのが『吹き付け材』です。
鉄骨造の建物の『吹き付け材』が使われおり、『吹き付け材』にアスベストが入っている場合の撤去費用は最低でも200万くらいです。
かなり高額で、広い工場などで、多い時には1000万を超えることもあります。
鉄骨造の建物で『吹き付け材』にアスベストが入っている確率は、経験での正確な確率ではないですが、おおよそ10パーセントくらいです。
あまり多くはないですが、出てしまったときに多くの費用を要します。

まとめ
現在の日本ではアスベストの使用は禁止されているが、過去に使用された建材が残っている場合があるため、適切な措置が不可欠です。
アスベストの費用は高額なため、各解体業者によって費用の差も大きくなります。
また、適切な処置を怠ってしまうと、工事が止まってしまったりしてしまいます。
最悪の場合、解体工事自体が行えずに中途半端な状態で、土地も使うことができず1年2年と手を付けることができない状況になってしまう可能性もあります。
そうならないためにも、相見積もり(他社と価格を比べる)ことが重要になってきます。
アスベストは危険性も有名なため、悪用してくる業者もいます。
詳しくこちら▼
適切な下調べで満足いく解体工事ができれば、その後の新築工事もスムーズです。
少しでも参考になれば幸いです♪
また、解体工事後のトラブルもつきものです。解体工事後のトラブルについてはこちら▼
コメント